基礎知識 1 基礎知識 2 基礎知識 3 星座の歴史 実践編 用語集

晴レル夜で使った(今後使う可能性がある)天文用語が記載してあります。随時追加更新していきます。
できるだけ、簡潔にわかりやすく書いているつもりですが、不明な点や間違いがありましたら遠慮なく「管理人」宛にご一報ください。

あ〜 か〜 さ〜 た〜 な〜 ま〜 や〜 ら〜 わ〜
HR

日本中央付近で見たことを仮定して、1時間に見える平均出現数のこと。
1時間当たり、どの程度の数の流星が出現したのかを示します。
流星群

 

ZHR

理想条件下における流星数のこと。
月明かりの影響や輻射点高度、光害などの周辺環境を最高の条件に補正した上での数字なので、実際に見られる流星数はこの値の半分かそれ以下になります。
流星群

 

天の川(あまのがわ)

 夏、星空が比較的暗いところで星空を見上げると、『白くぼやっとした光の帯』が見えます。
 これが天の川なのですが、その正体は『太陽系が属している銀河系』なのです。
 私達が住む銀河系は、約2000億個もの恒星からなる渦巻銀河で、直径は約10万光年あります。
 太陽は銀河の中心から約3万光年の距離に位置しています。天の川として星空を1周している『白くぼやっとした光の帯』は
こうした銀河系の星の集まりの断面を見ている形になるのです。
夏の星空=天の川というのは、夏の星座が銀河の中心方向(いて座とさそり座の方向)に位置しているので
多くの星が密集して、『白くぼやっとした光の帯』に見えるのです。
 ちなみに、冬も天の川を見ることはできます。ちょうど、『冬の大三角』のなかを天の川が通っているのですが
銀河の外方向を見るかたちになるので星が密集せず、とても淡い天の川となってしまいます。
  『天の川』というと『七夕』です。天の川をはさんで織女星と牽牛星が年に一度出会う美しい星伝説に夢を託し願い事を短冊につるして祝う七夕は、世界にもまれな星祭りです。
現在の七夕は7月7日に行われていますが、もともと七夕祭りは、旧暦の7月7日の晩に行われていましたから、現在使われている新暦では8月中旬に当たります。

衛星(えいせい)
惑星のまわりを公転している小天体。

 

遠日点(えんじつてん)

 太陽を公転する惑星、小惑星、彗星などの天体が太陽にから最も離れる点のこと。
 太陽を公転する惑星、小惑星、彗星などは、ほとんどが楕円軌道で公転しています。
その楕円軌道のうち、太陽から最も離れる点を“遠日点”と呼んでいます。
 ちなみに地球の遠日点距離は1億5210万1000kmです。
近日点

外合(がいごう)
水星、金星の内惑星が、地球から見て太陽の向こう側に位置(地球−太陽−内惑星の順で並ぶ)して太陽と同じ方向に位置すること。
内合 
の図を参照 

 

外惑星(がいわくせい)
地球軌道の外側を公転している惑星のこと。火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星のこと。
内惑星

 

火球(かきゅう)

 流星の中でも特に明るく、−4等星等級に(金星より明るく)なるようなものを火球と呼んでいます。
 大火球の場合には、フラッシュをたいたように明るくなり、音を伴うものもあります。
火球が流れた跡には「流星痕」という筋状の雲のようなものが残ることがあり、それが高空大気の移動につれて動いていくようすが見られます。
流星

 

球状星団(きゅうじょうせいだん)

 数十万〜数百万もの星が数百光年の領域に球状に密に集合した天体。
銀河系全体を包み込むように球状に分布している。球状星団の星は、年齢が100億年を越える年老いた星で、銀河系の中でも最も早い時期に誕生した天体であると考えられています。
球状星団の画像はこちら
散開星団

 

極大(きょくだい)

天体の活動がピークになること。
晴レル夜では、主に流星群の活動に関して使うことが多いです。“○○流星群が極大”=○○流星群流星出現数が最大になること。
極大夜、極大日などという使い方もします。

 

近日点(きんじつてん)

 太陽を公転する惑星、小惑星、彗星などの天体が太陽に最も近づく点のこと。
 太陽系の惑星、小惑星、彗星などの天体は、ほとんどが楕円軌道で公転しています。その楕円軌道のうち、太陽に持っとも近づく点を“近日点”と呼んでいます。 ちなみに地球の近日点距離は1億4709万9000kmです。
遠日点

グレゴリオ暦(ぐれごりお 暦)

 現在、私たちが日常的に使用している暦法。1582年にローマ法皇グレゴリオ13世によって制定されました。
 通常の1年を365日としています。
しかし、地球が1公転するのに、実際には365.2422日を要するので、1年を365日にすると、毎年0.2422日分が誤差として蓄積されてしまいます。
そこでこの誤差を修正するため、4で割り切れる年を閏年(うるうどし)とし、1年を366日としています。
ただ、これでも誤差が残るので、修正のために『100で割り切れる年は365日とし、400で割り切れる年は366日とする』という方法を用いています。
日本では明治33年(1900 年)にグレゴリオ暦に改正された。
太陽暦 ユリウス暦

 

月食(げっしょく)

 太陽−地球−月が一直線に並んだとき、地球の影の中を月が通過して、月面が暗くなる現象を月食といいます。月食には、皆既月食、部分月食、半影月食とう三種類があります。
(下の図参照)

 ・皆既月食は、月が地球の影(本影という)の中に完全に潜入したときにおこります。地球の大気層で拡散された太陽光が月面をほんのりと照らすため、月は暗い赤銅色になります。

 ・部分月食は、月が地球の影をかすめて通るときには、月の一部が欠けてみえる天体現象です。欠けぎわはクッキリとは見えず、明暗のクラデーションがかかった感じに見えます。

 ・半影月食は、本影の外側にある半影と呼ばれる部分を月が通過する天体現象です。半影は、太陽からの光の一部が当たっている部分で、本影よりはずっと明るい領域のため、半影月食は肉眼では識別できません。

 月食の場合は、月が見える場所なら地球上どこでもほぼ同じように食を観察することができます。

 

合(ごう)

惑星が、地球から見て太陽と同じ方向に位置すること。
合を迎えた惑星は太陽の方向にあるので、地球からその姿を見ることはできません。
また、水星、金星の内惑星は、太陽の向こう側での合を外合、手前側での合を内合と呼んで区別しています。

恒星(こうせい)

 太陽のように、核融合反応によってエネルギーを放出して輝いている天体。
『空に固定され、位置を変えない星』といして、この呼び名が付きました。
しかし今日では、構成は固有運動によって、わずかにではあるが位置を変えることがわかっています。

 

公転(こうてん)

 天体が他の天体のまわりを回る現象を公転といいます。
 例えば地球は太陽のまわりを約365日で公転している。月は地球のまわりを約27日で公転している。など…

 

黄道(こうどう)

 太陽の通り道。太陽は見かけ上、天球を1年で1周します。このときに太陽が移動していく通り道を天球上にあらわしたものを黄道といいます。
太陽系の各惑星(冥王星をのぞく)も、見かけ上、太陽と同様にほぼ黄道に沿って動いていく。

黄道12星座(こうどう12せいざ)

 黄道が通る星座。いわゆる星座占いで登場する12の星座(おひつじ座おうし座ふたご座かに座しし座おとめ座てんびん座さそり座やぎ座みずがめ座うお座)のことです。 
正確には、へびつかい座を含めた13の星座となるが、通常はへびつかい座は省かれているようです。
最近では、へびつかい座をも取り入れた『新星座占い』なんて言うのもあるようですが・・・。

 

光年(こうねん)
光が1年間かかって進む距離で、天体の距離を表すときによく用いられます。1光年=約9兆4600憶km

 

固有運動(こゆううんどう)

 恒星はきわめて微少ではありますが、天球上を移動しています。この天球上の動きを固有運動といいます。
固有運動の量は1年間の動きを角度で表しますが、殆どの恒星の固有運動の量は1秒角以下のきわめて小さな値なので、数千年以上の時間をかけないと肉眼などでは全くわかりません。

 

散開星団(さんかいせいだん)
 約数十〜数百程度の星が直径20光年程度の空間にゆるやかに集合している天体で、銀河(天の川)に沿って多く見られる。星が誕生してから数千万〜数億年のものが多い。
球状星団

 

散在流星(さんざいりゅうせい)

流星群に属さない流星。放射点をもたず、あらゆる方向からランダムに出現します。
出現数には、夕方に少なく明け方に多い、春に少なく秋に多いと言う特徴があります。
流星
流星群

 

子午線(しごせん)
観測点の天頂を通り、天の北極と南極をむすぶ経線。「子」は北、「午」は南を意味しています。

 

周極星(しゅうきょくせい)
 天の極近くにあって地平線下に沈まない星のこと。北極星はその代表格。

 

春分点(しゅんぶんてん)

 太陽が天の赤道を南から北に横切る点を『春分点』といい、太陽がこの点を通過するときを『春分』と呼んでいます。
平年は3月21日、閏年は3月20日の日が『春分の日』で祝日になっています。
春分点は天文学では重要な座標点であり、現在はうお座にあります。

 

衝(しょう)

外惑星(火星、木星、土星など)が、地球から見て太陽の反対側に位置して、
太陽−地球−外惑星と並ぶときを『衝』といいます。
このとき、外惑星をほぼ一晩中観測することができるようになり、もっとも観望に適した時期となります。

彗星(すいせい)
こちらを参照→彗星について

 

西矩(せいく)
外惑星が、地球から見て太陽との離角が西に90゜の位置にあるときを「西矩」という。西矩のころの外惑星は、夜中に昇り、明け方に南の空で見やすくなります。
東矩

 

正中(せいちゅう)
天体が南北の子午線に位置したときのこと。南中とも言います。

 

西方最大離角(せいほうさいだいりかく)
内惑星が、地球から見て太陽との離角が西側にもっとも離れるときを「東方最大離角」という。明け方の東空で半月状に欠けて見える。
の解説図参照
東方最大離角

 

太陰暦(たいいん れき)=旧暦(きゅうれき)

 月の満ち欠けする周期を1ヶ月とする暦法。月の周期は29.53日なので、29日と30日の月を交互において1年とした。
しかし、これでは1年が354日となって実際より11日短くなり、3年経過すると約1月もの誤差が生じてしまいます。
そこで、ほぼ3年に1度、閏月を入れて1年を13か月にして調節していました。
日本でも明治6年に太陽暦に改正されるまで、太陰暦(旧暦)が採用されていました。
太陽暦

 

太陽暦(たいよう れき)

 太陽の運動を基準にして決められた暦法。
最初に太陽暦を使ったのはエジプトで、これがローマに伝わって、紀元前45年に時の皇帝である“ユリウス・シーザー”がユリウス暦を制定しました。
これが、長い間利用されていましたが、16世紀に誤差が10日余りにも達してしまいました。
そこで、ローマ法皇“グレゴリウス13世”が、今日使われているグレゴリオ暦に改正して誤差を修正しました。
日本でも明治6年から太陽暦=グレゴリオ暦を採用しています。
ユリウス歴 グレゴリオ暦

 

ダスト・トレイル(だすと・とれいる)

 母彗星がその軌道上にまき散らした塵が、細い帯状に集まった集合体。これをダスト・トレイルと呼んでいます。
ダスト・トレイルは、母彗星が太陽に近づくたびに形成されるので、母彗星の前後には、十数本のダスト・トレイルが存在していると考えられています。
地球がダスト・トレイルの中を通過すると、たくさんの流星を見ることができます。
 イギリスの天文学者“デビッド・アッシャー”博士らは、旧ソ連の天文学者が提唱した理論を元に、回帰した彗星の軌道を精密に計算し
ダスト・トレイルと地球と接近時刻を予測する理論を確立しました。
このアッシャー博士らの理論は、過去4年間のしし座流星群の、活動のピークを迎える場所と時刻をほぼ的中させました。

 

天文単位(てんもんたんい)
地球と太陽間の平均距離を『1天文単位』とする単位。略号はAU。1天文単位=1億4959万7870km

 

月(つき)
 地球の衛星。 大きさはほぼ地球の1/4、平均距離38万kmの軌道を公転している。
詳細はこちらをご覧下さい
衛星
月食

 

東矩(とうく)
外惑星が、地球から見て太陽との離角が東に90゜の位置にあるときを「東矩」といいます。東矩のころの外惑星は、夕方に南の空で見やすくなります。
※衝の解説図参照
西矩

 

東方最大離角(とうほうさいだいりかく)
内惑星が、地球から見て太陽との離角が東側にもっとも離れるときを「東方最大離角」という。宵の西空で半月状に欠けて見える。
の解説図参照
西方最大離角

 

内合(ないごう)
水星、金星の内惑星が、地球から見て太陽と地球の間に位置(地球−内惑星−太陽の順で並ぶ)して太陽と同じ方向に位置する時を内合といいます。
内合の後は、夜明け前の東空で見られるようになります。
外合 
の図を参照

 

内惑星(ないわくせい)
地球軌道の内側を公転している惑星のこと。水星、金星。
外惑星

 

バビロニア(ばびろにあ)
 紀元前3000年ごろに、現在のイラクを流れるチグリス川,ユーフラテス川の2つの大きな川の下流にあたるメソポタミア地方で栄えた、高度な文明。 

 

ヒアデス星団

 ヒアデス星団(Mel.25)は、100個程度の星ぼしが5゜程度の領域にちらばって見えるため、一見、星団のようには見えません。
これはヒアデス星団が太陽に(地球に)きわめて近い距離に位置しているためで、その距離は約130光年と太陽系にもっとも近い星団です。
牡牛の顔をかたどるV型の星の並びが印象的ですが、アルデバランはヒアデス星団よりずっと手前(太陽から64光年)に位置しているので星団に属していません。

 

プレアデス星団(M45)

 おうし座の肩の部分に位置する散開星団
その美しさは、日本でも昔から注目されて、清少納言も枕草子の中で「星はすばる・・・」と詠み、その美しさをたたえられているほどです。ちなみに「すばる」というのは首飾りの玉を意味します。
 プレアデス星団は、太陽(地球)から410光年の位置にあります。直径15光年ほどの空間に約120もの青白い高温の星が群がって構成されています。構成する星は、年齢が約5000万歳(太陽は約50億歳)というひじょうに若い星の集まりです。
 プレアデス星団は肉眼でも見ることができますが、双眼鏡を使えば楽しさ、美しさが倍増します。7倍×50mmの双眼鏡(7×50と記載されている)では、60〜70もの星の集まりであることがわかり、明るい星の配列が、小型のひしゃくのように集まっている姿を楽しむことができます。空の条件が良いところでは、青い散光星雲(メローペ星雲)を見ることもできます。

 ギリシア神話では、月の女神アルテミスの侍女プレアデスの7人姉妹の姿とされていて、プレアデス星団を構成する明るい星には7姉妹の名前が付けられています。

 

変光星(へんこうせい)

 一定の周期で明るさを変える恒星のこと。ほとんどの恒星が変光しているのですが、特に変光幅の大きい恒星を変光星としています。
 変光星が明るさを変える原因を大きく分類すると、
・2個(あるいは数個)の連星が互いに隠し合うことによって見かけの明るさが変化する“食変光星(しょくへんこうせい)”
・恒星自身の大きさや形が変化することによって変光する“脈動変光星(みゃくどうへんこうせい)”
に分けられます。

 

母彗星(ぼすいせい)
 流星群の流星物質の元は、彗星が太陽に近づいたときに放出したダストです。このダストを撒き散らした彗星を「母彗星」と呼んでいます。
→流星群

 

ユリウス暦(ゆりうす れき)
 ヨーロッパで、1582年にグレゴリオ暦に変わるまで使われていた暦法。1年(平年)を365日とし、4で割り切れる年を閏年として366日と定めていました。
グレゴリオ暦

 

流星(りゅうせい)
 宇宙空間にある極小天体や塵、微粒子などが地球の大気圏内に突入し、大気との摩擦で発光する現象のこと。
詳細はこちらをご覧下さい。
流星群

 

流星群(りゅうせいぐん)

 流星群は、毎年決まった時期にまとまった数の流星が出現する天体現象です。
発光経路を逆にたどっていくと、星空のある点(あるいは局所的な領域)を中心に流星が飛び出して来るように流星が出現します。
流星群の名前は、幅射点がある星座(ペルセウス座流星群、ふたご座流星群)や近くにある恒星の名前、母彗星の名(ジャコビニ流星群)がつけられています。
出現数は、流星群によって異なり、HR=3程度の小規模な流星群もあれば、HR=50以上もの大規模な流星群もあります。
詳細はこちらをご覧下さい。
HR、ZHR
母彗星

 

惑星(わくせい)

 (太陽系では)太陽まわりを公転している天体。
 2006年8月14〜24日にチェコのプラハで開催された国際天文学連合(IAU)の総会にて、新しい惑星の定義が採択されました。
 新しい惑星の定義は、1)太陽を周回していること、2)そのほぼ球形を保つ自己重力を維持できる十分な質量があること、3)その軌道の周囲に類似の天体が存在しないことである。

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