2019年・夏のおはなし 「森の即興曲」
どんぐり森ときのこ森の間には大きな川が流れていました。
森の動物たちは、この川に大きな橋をつくるため、お日様がのぼってからしずむまで、毎日毎日がんばりました。
そうして、長い長い年月をかけて、ようやく出来上がりました。
みんなはおおよろこびです。
これでどんぐり森の動物たちと、きのこ森の動物たちは、行きかうことができるようになりました。
それを、うれしそうにながめていたちょうろうのクマおじさんは、あることに気がつきました。
みんなのおしゃべりの声が、みんなちがっていて、音の高さも違うのです。
さわやかな声の小鳥さん
どっしりと落ち着いた声のいのししさん
かわいい声のたぬきさん
かろやかな声のりすさん
みんな、みんな、ステキ!ステキ!
くまおじさんは、みんなの声をおんぷになおしました。
♪チュンチュン〜ウォ〜ウォオ〜
キュッキュッ〜キャッキャッ〜ウォ〜ウォオ〜
ボンボンボンボンウォ〜ウォオ〜
ラッタラッタ〜タッカタッカウォオ〜♪
ステキな「森の即興曲」の出来上がりです!
くまおじさんの作った歌は、たちまち森中に広がりました。
ステキな森の音楽で、みんなが幸せになりました。
森に入った時、耳をすましてみると、もしかしたら「森の即興曲」がどこからか聞こえてくるかもしれませんよ(^^♪
おしまい
──おはなし──
ここでは未発表の作品を紹介しています。
小さな小さなお話です。
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