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ENSAとの技術交流

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エンサ(ENSA)との技術交流は社団法人日本アルパインガイド協会(会長:橋本龍太郎=国内の登攀を主体としたガイド組織)と日本山岳ガイド連盟(会長:橋本龍太郎=国際山岳ガイドを統括する国際山岳ガイド連盟傘下のガイド組織)という現社団法人日本山岳ガイド協会(初代会長:橋本龍太郎、現会長:谷垣禎一)の前身となる二つのガイド組織が並立する時代に始まった。エンサ(ENSA)との技術交流はもちろん両ガイド組織が統合合併してできた新ガイド組織である社団法人日本山岳ガイド協会と名が変わった今も受け継がれている。

二つのガイド組織が平行して行っていた技術交流で最初にエンサ(ENSA)に認められフランス高山ガイドと同等の資格を得たのは日本山岳ガイド連盟が派遣した社団法人日本アルパインガイド協会に所属する渡辺篤夫というガイドだった。その後社団法人日本アルパインガイド協会は独自にエンサ(ENSA)との技術交流を始め、それに参加したガイドらが日本山岳ガイド連盟から同等資格を団体申請し、鈴木昇巳、遠藤晴行の2人が認められた。以後、木本哲、熊田光治の2人、長野岳史、嶌田聡の2人と続いた。一方、日本山岳ガイド連盟側からは中山茂樹の1人、近藤邦彦、角谷道弘の2人、白野民樹、津田博の2人が続いた。

現在フランスの国家資格である高山ガイドと同等の資格を持つ日本人は上記の11人いる。フランスではフランス高山ガイドと同等の資格を持つものは国際山岳ガイドになることを認められるのが普通である。いうなればそれはまた確かに国際山岳ガイドと同等の力があると認めるものでもある。これら11人のほかに斉藤和英とENSAでゼロからスタートした江本悠慈を加えると合計13人ということになる。江本悠慈はアルピニズム資格に加えてスキーインストラクターの資格も持つ唯一の日本人だ。

社団法人日本アルパインガイド協会所属のアルパインガイドにしても日本山岳ガイド連盟所属の国際山岳ガイド、上級登攀ガイドにしてもフランス高山ガイド同等資格を得ようとしたものは多々いるが、並立していた各組織が認めたアルパインガイドや国際山岳ガイドや上級登攀ガイドであっても実際に同等資格を得た者は少ない。その意味は氷河地域に聳える山を案内するガイドなら十分な登山経験と確かなガイド技術を身につけてから来いということでもある。同等資格委員会が諮問し、フランス政府青年スポーツ省が発行するこの資格はフランス国内の氷河を持つ山域でガイド行為を行ってもよいというお墨付きでもある。逆に考えれば氷河がある山でガイドをするものは単一の技術に秀でるのではなく総合的な力をつけなければならないというものでもある。

社団法人日本山岳ガイド協会が認定した国際山岳ガイドの技術レベルが低いことは前々から言われていることであるが、ENSAのガイド技術研修に沿った形で国内の山岳ガイドから登攀ガイド、国際山岳ガイドまでを一貫して教育しようという機運が盛り上がっている。恥ずかしいことではあるが、実際に日本山岳ガイド協会が認定した山岳ガイドや登攀ガイド、上級登攀ガイド、あるいは国際山岳ガイドが起こした事故の数はあまりに多く、その原因は初歩的なもの、ガイドとしては稚拙なものが多い。それらはいずれも国内登山経験や海外登山経験の数やレベルに問題があり、ガイドというクライアントの命を守る意識に問題があるように見える。

実際のところ、そんな者がガイドになるということ自体が大きな問題をはらんでいるのだが、その原因は新組織移行前のガイド養成あるいはガイド認定に問題があったことは明らかだろう。君子は豹変す――この言葉の真の意味を理解し、ENSAとの技術交流の経験を基に日本のガイド養成システム、認定システムをもう一度見直す時がきている。同じガイドを作るなら国際的に通用するガイドを作りたいというのが僕たちの願いであり希望であるのだから。

でも、実のところ、このフランス高山ガイドと同等の資格というのは、フランス青年スポーツ省から許可された、フランス国内でガイド業の営業してもよい、すなわち現地で金銭の授受を伴うガイド業をしてもよいという国際山岳ガイド資格以上にもっと意義深い労働資格なのである。

社団法人日本アルパインガイド協会の分裂と法人格の喪失  ガイド組織の統合  社団法人日本山岳ガイド協会の設立

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