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Kimoto Satoshi Alpine Climbing School
どなたかこの「奇妙なエビ」の名前をご存知時ですか?木本 哲(きもと さとし) Satoshi Kimoto
「岳人」2005年12月号「30の質問」から
写真=三原久明
フランス国家資格認定高山ガイド同等資格
社団法人日本山岳ガイド協会認定上級登攀ガイド
NPO法人かながわ山岳ガイド協会所属
環境省自然公園指導員
“Explorer Spirit”著者
山学同志会1956年、大分県生まれ。里山生まれの藪山育ち。物心つくかつかない頃から裏の藪山で遊んでいたので、僕の頭に真っ先に思い浮かぶ山のイメージは藪山以外にない。
少し大きくなると、裏山探検と称し、自分にとって未知の藪山に分け入っては、しっかりした踏み跡やかすかな踏み跡、尾根筋、谷筋をたどり、既知の空間を広げ、しだいに行動半径を広げて行った。
時おりわけのわからない場所に出て、どうやって家に帰ったらいいのかさっぱりわからず、途方にくれ、泣きたくなることもあったが、どうにか道を探り出しては家に帰った。兄弟や近所の子、友達などと山に出かけることもあったが、ナイフ1本を持って1人で出かけることの方が多かった。
そんな遊びをしていたぐらいだから、山登りに対する興味はともかくとしても、自然に対する興味はもともと大きい。川や田圃もすぐ近くにあり、魚釣りや魚とり、ドジョウとりにサワガニとり、シジミとりなどは日常茶飯事だった。そのせいか今でも魚を手掴みするのが得意である。幸いなことに、奥多摩周辺には手掴みに適した場所がたくさんある。
炊事や風呂が竈炊きだったので、山に柴刈りに行って薪を担ぎ下ろしたこともある。もちろん火を熾した経験もある。しかし、田舎を離れ、都会に住むようになると、もともと遊びの場、生活の場として山に入っていただけで、登山に興味を抱いて山に入っていたわけではないので、山とはまったく疎遠になった。
セミやクワガタ、カブトムシなどを捕まえるのはお手の物。よくよく考えてみれば、サクラの木の上の方に止まっていたニイニイゼミを遠くからすぐに見つけることができるくらいだからあきれるほど視力がよかったのだと思う。2.0なんてもんじゃなかったのは確かだ。何せ見えすぎるのも病気だといわれたせいか、視力検査のときは2.0なんか当たり前に見えていたけれど、だいたいいつも1.5くらいにしておいたのだから。
ヘビやカメを捕まえるのはもちろん、トカゲを捕まえるのもうまかった。ワラビとりに行ってトカゲを袋いっぱいにとってくるような人間だったから何をかいわんや、だろう。大きくなってからもコアリクイやオポッサム、タランチュラの仲間やサソリやトカゲなどを捕まえた。変わった動物を見るとつい手がでてしまうが、ベンテクワトロを捕まえて痛い思いをしたことが忘れられない。動植物に興味を持つには毒を持った危険な動植物の知識も必要になる。
石橋を叩いても渡らない頑固なところもあれば、いったん走り始めたら最後まで突っ走ってしまう諦めの悪いところもあるが、よほどのことがない限り怒りはしないから、気は長いのだろう。いずれにしてもけっこう辛抱強い人間だとは思う。しかし、山で行動を共にする人間が命を粗末に扱うような人間だと感じたら、次からはその人とは一緒に山に行くことができない。案外繊細なところもある。実際のところ、そのような人がどんな状況でどうなるか簡単に予想がつくだけに、自分がその人の変化を受け入れられる範囲を超える困難を持つ山に出かけることはない。そうでもしないことには命がいくつあっても足りやしないのが山の世界なのである。
がむしゃらに突っ込むばかりが山じゃない。時には一歩引いて冷静に考える必要がある。今の自分の体力と技量と精神力で現状を受け入れることができるのかどうかを。どう考えても現状に比して行動が覚束ないときには、一度引き下がって訓練を積んでまた出直せばいいのだから。登頂も大切だが、何よりも大切なのは次に活かすことができる経験を得ることである。たとえ無理をして山頂に登れたとしても、ベースキャンプに下山するまでの登山活動の間に自分自身で処理できない状態に陥り、少しでも他人の助けを受けることになれば、その登山は失敗以外の何ものでもない。何事も起きなかったのは、単に他人が力を貸してくれたからで、本人にその実力があったわけではない。人が山で死ぬのは、皆が想像する以上にたやすいことだ。だからこそ登山では精確な判断力が必要なのである。判断を誤れば遭難を起こす。判断を下す人が山岳ガイドなら、たとえ自分が死なないまでも、自分よりはるかに技術や体力や精神力が弱いクライアントに危害が及び、死亡する可能性が高い。
木本哲プロフィール(「白夜の大岩壁・オルカ初登頂」のページから)……公開を取りやめています
僕のビッグ・ウォール・クライミング小史……公開を取りやめています。「目次」を参照してください
しぶとい山ヤになるために=山岳雑誌「岳人」に好評連載中……登山開始から山学同志会在籍一年目までの山行で学んだこと感じたこと
自己紹介(木本哲登山および登攀歴)……山学同志会在籍一年目に培った技術を基礎として実行した初登攀〜第3登を中心にまとめた
Satoshi Kimoto's World(木本哲の登攀と登山の世界)……山学同志会在籍二年目から海外のさまざまな山や岩壁を登りに出かけた
山とのかかわり profile※木本哲プロフィールは 下記6種類に分かれています。実のところどれもこれも長い文章ですが、どれも読み物です。つまらなさそうなところは適当に割愛して気楽に読んでください。
A.
Explorer Spirit 木本哲
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