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むかしむかしのこと
はじめまして。
このメールが木本さん本人に見られるか分かりませんが、懐かしくて。私は1980年夏にモンブラン登山の際、木本さんのガイドで登らせてもらった者です。自分は、今ではすっかり山から離れてしまいましたが、たまたま見た“岳人”に木本さんの記事があり、ネットでＨＰをみてメールさせてもらっています。
1980年の夏、マッターホルンに登りたくて住友三角ビルを登った藤原さんのツアーに参加しました。その時の最初のモンブランで、ペースの上がらない自分を木本さんに引かれながら登らせてもらいました。あの時は快晴で、山頂からは次に向かうマッターホルンまで見えていました。木本さんはツェルマットには同行されず、ご自分の山に向かわれたのかと思います。木本さんにとっても、若き海外デビューの頃ではないかと思います。マッターホルンでは２日目に吹雪に見舞われ、ソルベイ小屋から退散となり結局登頂は出来ませんでした。でも、80年夏のアルプスは青春時代の大イベントでした。
木本さんのことは、エンジェルフォール（テレビ見ました）や、エベレスト植村撮影隊での活躍など耳にしましたが、その後、自分は山から遠のき、めったに“岳人”や“山渓”など見ることも無く山のイベント情報も気にかけることも無くなったのですが、たまたま立ち読みした“岳人”に木本さん記事があり、今でも日本を代表するアルピニストとして活躍されていることを知りました。
そこでＨＰを覗いてみたら、ずいぶんと見ごたえのあるもので、一段と感心しました。この記事の経歴に、ケニア山ダイヤモンドクロアールやバフィン島があり、そういえば80年のとき最後までガイドで同行していた真壁さん・米井さんはその足でダイヤモンドクロアールに行ったんだな〜とか、藤原さんは当時からバフィン島の話をしていたな〜とか、当時のことが思い出されてきます。ガイドの佐藤さん？は、たしか客と結婚したような話も……。
皆さん元気なんでしょうか？ 藤原さんはまだツアー会社をしているんでしょうか……。懐かしさだけでメールさせてもらいました。日本を代表する登山家として、ますます活躍されることを期待しております。では失礼します。
（表記や句読点などを一部削除したり、変更したり、改行を削除して一まとめにしたり、誤字を正したりしています）
返信
僕にとっても懐かしい記憶です。出てくる名前も皆懐かしい名前です。最近あっていない人が多いけれど皆さん元気だと思います。このときのアルプスは、実際、僕の初めての海外登山であり、海外旅行でした。
バロの避難小屋あたりまで登ったときにモンブラン山頂を前にしてモンブランの登頂を諦めると言った言葉が思い出されます。登頂を諦めるという言葉はクライアントが発している言葉ですから僕にとっては簡単な判断ですみますが、前もこのあたりで諦めたという言葉を聞いたときになんとか登らせてあげたいなと思いました。なんだか騙し騙し頂上まで登りましたが、頂上での嬉しそうな表情は忘れられません。
僕はモンブラン山群のショートルートやロングルートで１カ月半ほどアルパインクライミングを楽しみ、その後陸路イギリスへ向かい、かの地でフリークライミング楽しみました。アルパインクライミングは楽しんだという表現が適切かもしれませんが、イギリスでのフリークライミングは想像を超える困難なクライミングで楽しかったのだけれど、修行に近い感覚でした。
この年以来アルパインクライミングにはフリークライミングの素養が欠かせないのだなと思い、相変わらず両方のクライミングを続けていますが、履いている靴が登山靴であってもクライミングシューズであっても岩登りは面白いなあというのが登山を始めたときからの変わらぬ感想です。
このＨＰに対して意見、ご感想があればお聞かせください。
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