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ファーストエイドキット・救急箱の中身
Kimoto Satoshi Alpine Climbing School
登山で使うファーストエイドキットはどんなものをそろえたらいいでしょうか。その内容は家庭の救急箱とそう変わりません。救急箱の中身は三つに分けられます。けがのための薬、けがの処置のための道具、病気のための薬、です。
通常家庭でのけがの治療はこんな具合にやります。
@まずは傷口を逆性せっけんでしっかりあらいます。逆性せっけんとは殺菌性のあるせっけんのことです。このせっけんで傷口をしっかり洗うのです。多少痛くても我慢して切れに洗います。
Aアルコールで治療する側の人の手や指を消毒します。相手の傷にかけてはだめです。
Bオキシフルで傷口を消毒します。
C消毒薬を塗ります。ヒビテンやイソジンなどです。
D特に汚い傷には抗生物質軟膏を塗ります。山では@の治療が難しいものです。自然観察やハイキング、登山などではお茶だけではなく、水を持っていると便利です。傷口をしっかり洗うために注射器やビニール袋に小さな穴を開けて勢いよく水を噴射させるという手もありますが、少ない水で効率よく洗うのに注射器は便利です。Aも難しいかな。でも@はとても大切です。@Aについては、今は使い捨ての医療用手袋を使って行うことができます。そうした方がいいです。その方がはるかに安全で簡単です。でも何かのときのために知っておくのはいいことです。
BCでふつうは終わりです。けがの処置のための道具
@ピンセット。7、8センチの小さなものが便利です。
Aはさみ。ガーゼや絆創膏を切るのに使います。
B爪切り。ささくれを切り取るのに使います。岩登りでは事前に爪を切って手入れしておかないと爪をはがしてしまうことがあります。
C毛抜き。とげを抜くのに使います。
D綿棒。
E体温計。
Fガーゼ、テーピングテープ、バンドエイド。
G包帯。弾力包帯は誰にでもうまく負けます。救急薬品
@解熱剤
A鎮痛剤
B胃腸薬。腹痛や下痢などの症状があるときに呑むものと健胃剤は別に考えます。
C湿疹やかぶれの薬
D持病の薬
E抗ヒスタミン剤軟膏。ひどい虫指されやちょっとしたかぶれに便利です。
F点眼薬。目に入ったごみを洗い流すのに使います。雪盲用の目薬もあると便利です。
G湿布剤。冷たくなるものと暖かくなるもの。ところで山登りではころんだり墜落したり落石を受けたりしたときに頭を強く打つことがあります。
自己紹介(木本哲登山および登攀歴)……山学同志会在籍一年目に培った技術を基礎として実行した初登攀〜第3登を中心にまとめた
頭を強く打つというのはかなり危険なことです。そんなときは次の点に注意しましょう。
@意識。意識はしっかりしていますか。名前がはっきり言えますか。ぐったりしていませんか。怪我をしたときの状況をしっかり話せますか。つまり、意識がはっきりしていますか。
A瞳孔。黒目の中の瞳の部分は左右同じ大きさでしょうか。話すときにはあなたの顔を見ていますか。なんとなくボンヤリしていたり、うつろな目つきをしていたりしていませんか。
B嘔吐。吐いていませんか。
頭を強く打った場合は、これらの項目について、一時間後、三時間後と時間を置いて調べます。脳が損傷を受けていると大変です。これらの点に異常がある場合は病院に直行です。
木本哲プロフィール(「白夜の大岩壁・オルカ初登頂」のページから)……公開を取りやめています
僕のビッグ・ウォール・クライミング小史……公開を取りやめています。「目次」を参照してください
Satoshi Kimoto's World(木本哲の登攀と登山の世界)……海外の山もさまざまなところへ登りに出かけました
しぶとい山ヤになるために=山岳雑誌「岳人」に好評連載中……登山開始から山学同志会在籍一年目までの山行で学んだこと感じたこと
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