アイベックス、ナキウサギ、ヒマラヤマーモット、カラス、ライチョウ、アカリス、コアリクイ、ダチョウ、アネハヅル、オグロヅル、ヒヒ、アザラシ、ムース、ルーン、オポッサム。地球上のどんなところに行ってもたいがい動物がいる。彼らは人間が暮らしている場所よりずっと厳しい環境でも暮らしている。6000メートルラインにユキヒョウの足跡があるし、7500メートルラインには平気でカラスがくる。ツルや小鳥がもっと高いところを飛んでいたのも見た。そんな動物たちを見ていると地球は人間一種で成り立っているのではないと否が応でも実感する。都会ではあまり感じることがないかもしれないが、自然に入れば人間もそんな動物たちの一員でしかないことはすぐにわかる。時として、人間自身が彼らの餌になってしまうことを思うと、自然というのはやはり厳しい世界なのであると納得する。そんな世界に生きる動物たちに眼を向けてみたい。