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心室細動とAED
Kimoto Satoshi Alpine Climbing School
心臓は酸素にとんだ血液を全身に流すポンプの役割をしています。一日も休まず、それこそ死ぬまで規則正しく動きます。心臓に戻ってきた血液は肺に送られ、また心臓に戻り、再び全身に吐き出されるのです。仮に一分間に70回脈動するとすれば、いまどきの人生八十年の間には30億回も脈動することになります。
体重60キロの大人で1回の収縮で60ccと言われますから1分間に4.5リットルも吐き出すことになります。血液は酸素と細胞の栄養分であるブドウ糖を全身の津々浦々に運びます。特に脳の細胞はこの二つの不足に弱い細胞で、四分くらいで回復できないほどの障害を被ります。こう言えば、心臓の働きがいかに大切かわかると思います。
さて、そんな働き者の心臓ですが、何かの弾みで心臓が小刻みに震えるだけの状態になることがあります。心臓は動いてはいるのですが役に立ちません。この状態を心室細動といいます。最悪の不整脈の状態です。これは野球のボールやサッカーのボールが心臓を直撃したときにも起きます。学校に「AED」を備えようというのはそんな理由からです。また学校であれば地域の人は場所を知っています。万が一の時には駆けつけるのも容易です。心臓マッサージを人間に試してはいけないというのもこういう理由からです。
心室細動に陥った場合は一刻も早く除細動をすることが大切です。除細動とは心臓に電気ショックを与え、細胞を正気づかせ、以前の規則正しい脈動を取り戻すことを意味します。これによって心臓の本来の働きであるポンプ機能を回復させるのです。
最近は街中でも「AED」という表示が目立ってきました。これは自動体外式除細動器です。胸にパッドを張ると器械が除細動が必要かどうか見わけてくれ、必要なら除細動をすることができます。専門外の人でも容易に使うことができるようになっています。
除細動は早ければ早いほど救命率が高くなります。一分遅くなると9%蘇生率がさがります。三分以内なら三分の一の人が助かります。四分では絶望的になってしまいます。それがこの器械を街中で多く見かける理由です。救急車の到着まで間に合わないことが多いからです。救急車の到着が間に合わず最悪の状態になったときは心肺蘇生を試みるしかありません。
自己紹介(木本哲登山および登攀歴)……山学同志会在籍一年目に培った技術を基礎として実行した初登攀〜第3登を中心にまとめた
木本哲プロフィール(「白夜の大岩壁・オルカ初登頂」のページから)……公開を取りやめています
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Satoshi Kimoto's World(木本哲の登攀と登山の世界)……海外の山もさまざまなところへ登りに出かけました
しぶとい山ヤになるために=山岳雑誌「岳人」に好評連載中……登山開始から山学同志会在籍一年目までの山行で学んだこと感じたこと
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