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1980年 谷川岳一ノ倉沢・滝沢第三スラブ冬季登攀

山学同志会に所属してからの一年間の山行日数は、それ以前の三年間の山行日数を軽く越えた。
山学同志会での一年目の山行を通して感じたのは、――岩登りは登りは面白い。氷登りは意外に簡単でとっつきやすい。雪壁登りは危険でいやらしいところがある。冬の岩登りは難しい――ということだった。だから興味は、自然に無雪期の岩登りと氷雪に覆われた冬の時期の岩登りに集約されていった。坂下直枝、岩田安正、和田昌平、竹内孝一、加藤育夫、矢作幸喜、原田正志、保科雅則、西田康二――。一年目はこういった人たちと登った。中でもいろんなところ、いろんなルートに連れて行ってもらった岩田さんの印象は特に強い。どこのルートを登りに行ってもたいがいルート図に出ている部分しかロープをつけなかったけど、ロープをつける部分よりその前後が悪いことの方が多かった。おかげで登攀技術をだいぶ盗み取ったし、本当に鍛えられた。

山学同志会では年間の山行を点数に表して計算しているが、その合計獲得点数が、山学同志会の全会員中第1位となり、山学同志会新人賞をもらう。この頃は明るくなり始めるころから日が落ちて真っ暗になるまで、丸一日とにかくたくさんルートを登った。始めのうち、新人同士では大きなルートを登りにいくことができなかったので、文献を紐解いてルートを調べ、小さなゲレンデだけではなく、わけのわからない本番風の大きなゲレンデにも何度となく登りに行った。初めて新人同士で谷川岳に行っていいという許可がでたとき、谷川岳の盟主衝立岩の登攀ルートも、烏帽子沢奥壁の登攀ルートも、みんな易しく感じた。そのせいかルート図に記載していないところもたくさん登った。とにかく、登れそうなところはランナウトしてでも登った。そういえば、確保支点がないはずなのに、登っていいぞと声をかけるパートナーもいた。少し危ういことをしながらもさまざまな登攀ルートに興味を持って挑んだ。

1980年4月からは山学同志会の2年目会員となり、入会時に新人にかけられていた登攀の規制が一切なくなった。その結果、自分が好きなルートを、登りたい人間と、登りたいときに、登りに行けるようになった。そこでいろんな文献を当たり、自分が登りたいルートを選び出し、自分が中心となって登山計画を立て、仲間を募って登り始めた。ここから先の山行はすべて自分で考え、行動することになる。自分が主体となって登るということは一から十まですべてを自分で責任を持って判断しなければならないことになるが、登山とはもともとそうするものである。だからこそ、山学同志会の大先輩が、弁当と事故は自分持ちだと、かつてそう言ったのである。

谷川岳一ノ倉沢同志会直上第2登、フリー化初登攀
谷川岳一ノ倉沢烏帽子沢奥壁ダイレクト冬季初登攀


実のところ、谷川岳一ノ倉沢という日本でも最もポピュラーな岩場に、冬にまだ登られていないルートが残っているとは思っていなかった。烏帽子ダイレクトや南稜フランケに興味を持ったのは、単に、夏にはたくさんの人がこれらのルートを登っているのに、どうして冬は登らないのだろうか、と疑問に思ったからだった。その答えは簡単だった。冬に登るのはとても難しいからである。この周辺のルートは1ピッチに2、3本しか残置ピトンがないし、墜落の危険を少しでも小さくしようと思ってピトンを打とうと思っても、ピトンが打てる割れ目がないのだ。おまけに傾斜が強く、登攀中にボルトを打つことも難しい。墜落時の危険を最小限に食い止めるピトンやボルトが欲しければ、あらかじめ無雪期に打って置くという姑息な手段に頼るほかにないのである。ホールドが細かく傾斜が強いという技術的な難しさと、10メートル、15メートルという距離をランナウトして登ることが避けられない冬の烏帽子沢奥壁左半分に開かれたそれぞれのルートは、墜落の危険が非常に高く、単純に、技術的、精神的に難しいのである。だからこそ、逆に登り甲斐のある面白いルートでもあるのだ。烏帽子沢奥壁は日本の冬壁の中では僕の最も好きな岩壁である。南稜フランケやディレッティシマの冬季登攀はこれらのルートに続く自然に浮かび上がってきた課題だった。

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