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  • 大雪山系で強風、2パーティー17人動けず
    北海道・大雪山系で16日、登山中のパーティーが悪天候で身動きできなくなる事故が相次いだ。同日午後3時55分頃、北海道・大雪山系トムラウシ山(2141メートル)を登山中のパーティーから「山頂付近で悪天候のため身動きできなくなった」と110番があった。新得署の発表では、東京都や愛知県在住の30〜60歳代のパーティーで、3人が携帯電話の電波が通じる5合目まで下山。15人が山頂近くに残っているという。通報した3人のうち2人は自力で下山しているが、1人は体調が悪くなり、5合目で動けない状態という。また、山頂近くの4人程度が衰弱しているという情報もあり、同署で確認を急いでいる。また、同日午後5時50分頃には、同山系・美瑛岳(2052メートル)を登山中の6人のパーティーから、「女性が低体温症と思われる症状で動けなくなった」と119番があった。道警山岳救助隊が現地に向かっている。帯広測候所によると、同山系周辺は当時、天候は回復していたものの強い西風が吹いていたという。 7/16読売 一言=動けないってことは死に等しい。大きな事故だ。

  • 登山ツアー客17人遭難 北海道大雪山系トムラウシ
    16日午後、北海道警に入った連絡によると、北海道美瑛町と新得町の境にある大雪山系トムラウシ山(2141メートル)の山頂付近と5合目付近で、東京都千代田区の旅行会社「アミューズトラベル」が主催した登山ツアー客17人が下山できなくなっている。16日午後3時55分ごろ、そのうちの1人から携帯電話で救助要請の110番通報があった。17人のうち山頂付近の数人が寒さで動けなくなっており、1人が携帯電話のつながる5合目付近にいるという。このツアーは30〜60歳代の男女15人とガイド4人の計19人。2人は自力で下山した。道警は同日夕、空からの救助を考えたが、天候不良でヘリコプターを飛ばせなかった。今後、登山道から救助に向かう方針。7/16朝日 一言=一報はどう見ても厳しい状況だ。死者が出るのは間違いないだろう。

  • 遭難:大雪山系で中高年7人孤立 別山では1人心肺停止
    16日午後3時55分ごろ、北海道新得町の大雪山系トムラウシ山(2141メートル)登山中の男性から「山頂付近でツアー客やガイド十数人が動けなくなっている」と110番があった。同日深夜〜17日未明に男女4人が自力で下山したが、7人が山頂付近に取り残され、残る7人は下山途中とみられる。さらに16日午後5時50分ごろ、美瑛町の同山系美瑛岳(2052メートル)でも、登山ツアー会社から道警に「登山中の6人のうち、女性ツアー客1人が低体温症で動けなくなったようだ」と連絡があった。美瑛消防署などによると、救助隊が17日未明、兵庫県姫路市の尾上敦子さん(64)の心肺停止を確認したという。
    道警によると、トムラウシ山の登山者は、宮城1人▽静岡2人▽愛知5人▽岐阜1人▽広島4人▽山口1人▽岡山1人――の50〜60代のツアー客15人(男性5人、女性10人)と、付き添いの男性ガイド4人の計19人。ツアーは東京都千代田区の登山ツアー会社「アミューズトラベル」が企画した。14日に旭岳から入山。白雲岳、忠別岳などの大雪山系の尾根を縦走し、16日にトムラウシ山から下山する予定だった。道警やアミューズトラベルによると、16日はガイド1人以外の18人が山頂を目指したが、午前11時ごろに山頂付近で女性客1人が体温低下で動けなくなり、男性ガイド1人が付き添って、16人は下山を始めた。だが、同11時半ごろには別の女性客が意識を失ったため、山頂付近でこの女性を含む男女5人でビバークを開始したという。残る11人は下山を続けたが、このうち、男女3人が5合目に到着したところで110番した。同日午後11時半ごろにはこの3人のうち、広島市の亀田道行さん(64)と前田和子さん(64)がトムラウシ山短縮コース登山口に到着した。17日午前0時55分ごろには、山口県岩国市の斐品(ひしな)真次さん(61)と仙台市の長田良子さん(68)がトムラウシ温泉付近に下山した。4人とも意識ははっきりしているという。
    美瑛岳の登山者は、尾上さんのほか、姫路市の56歳女性と埼玉県草加市の女性、男性ガイド3人の計6人。15〜19日にかけて、十勝連峰を縦断する予定で、占冠村トマムから入山し、テントを張りながら、十勝岳を経由し、美瑛岳に向かっていたという。美瑛岳にいる男性ガイドから登山ツアー会社「オフィスコンパス」(茨城県つくば市)に対し、携帯電話で女性の異変を知らせる連絡があったという。道警などが救助に向かった。
    釧路地方気象台帯広測候所によると、16日のトムラウシ山山頂付近の天候は、低い雲がかかっていた。風速20〜25メートルの西よりの強風が吹き、日中の最高気温は平年並みの8度ほどだったとみられる。同日夜の山頂付近は横殴りの雨という。【田中裕之、和田浩幸】7/17毎日  一言=16日午前11時の段階ですでに低体温症になっているのだから、それより気温が下がることが予想される一夜をビバークで過ごすのはきついだろう。風速20〜25メートルじゃあまともに歩ける風ではない。 気温8度で横殴りの雨――。登山条件としては最悪だ。白馬岳の遭難事故同様大量遭難が危惧される。

  • 大雪山系遭難、心肺停止状態の女性2人発見
    北海道・大雪山系で登山中のパーティーが悪天候で身動きできなくなった事故で、救助に向かったヘリコプターが17日午前4時40分頃、トムラウシ山(2141メートル)5号目付近の「前トム平」で女性登山客2人を発見した。道警によると、いずれも心肺停止状態で、ヘリでつり上げて登山口付近まで運び、救急車で近くの病院に搬送しているという。また、兵庫県姫路市、尾上敦子さん(64)が死亡した美瑛岳(2052メートル)に入山していた6人のパーティーのうち、自力歩行ができないまで衰弱していた2人をヘリで収容。旭川市まで搬送し、病院に収容するという。7/17 05:41読売 一言=自力歩行できない人が助かったのはヘリの機動力のおかげだ。でもヘリは万能ではない。天気がよくても風が強ければ飛べないし、曇っていれば飛べない。

  • 遭難計10人死亡 大雪山系トムラウシ山・美瑛岳
    北海道大雪山系のトムラウシ山(2141メートル)と美瑛岳(2052メートル)で登山客らが相次いで遭難した事故で、北海道警は17日午前までに10人の死亡を確認した。18人が遭難したトムラウシ山では17日午前までに5人が自力下山し、道警などのヘリに13人が収容されたが、8人が死亡した。このツアーとは別に男性登山者1人が死亡して見つかった。6人が遭難した美瑛岳では17日未明、1人の死亡を確認した。北海道警は二つの遭難事故について業務上過失致死容疑で捜査を始めた。道警新得署などによると、トムラウシ山で遭難したのは東京都内の旅行会社アミューズトラベルが主催したツアー。50〜60代の客15人(男性5、女性10)と、男性ガイド4人の計19人のパーティーだったが、ガイド1人が避難小屋に残ったため遭難時は18人だった。自力で5人が下山し、ヘリに収容された人のうち4人の生存が確認された。自力で下山した戸田新介さん(65)によると、16日午前5時30分ごろ、避難小屋を出発したが、すでに強風が吹いていたという。戸田さんは「『こんなので大丈夫か?』と思ったがツアーは決行された。数時間して1人目が倒れ、さらに2人目が倒れた。『起きないと死んじゃうぞ』と言ったが、寒くて自分が死にそうだった」と話した。一方、美瑛岳で遭難したパーティーは、茨城県つくば市の旅行会社オフィスコンパスが企画したツアー。女性客3人と男性ガイド3人が遭難した。道警旭川東署は17日午前0時40分ごろ、美瑛富士避難小屋で兵庫県姫路市の尾上敦子さん(64)ら3人を発見し、さらに避難小屋から南西の標高1850メートル地点で野営していた3人も発見。尾上さんはすでに死亡していたという。7/16 朝日 一言=この風と年齢を考えたら最初から無理な行動だ。しかも3日目。行動したと言うことは勝算があったということなのだろうが、どういう計算をしたのか。別々の場所で斃れるようじゃそれで終わりだ。ガイドが産にしかいないんだもの。もう一方の美瑛岳はガイドとクライアントが一対一なのに死んでしまうなんてよほどお粗末な行動をしていなければこんなふうにならないだろうと思うのだけど……。トムラウシ山の大量遭難に隠れて美瑛岳の報道は隠されがちだけどこちらの遭難もある意味すごい遭難だと思う。

  • 名峰襲った荒天、「寒さで震えた」生還者絶句
    「震えるほど寒く、突風にあおられて倒れた人もいた。下山途中でメンバーが次々と脱落していった」。「日本百名山」にも選ばれた名峰、北海道・大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で登山客らが死亡した遭難事故。自力で下山した生還者らは、厳しい冷え込みや強風、横殴りの雨に襲われたパーティーが、散り散りに引き裂かれていった様子を語った。自力で下山した愛知県清須市、戸田新介さん(65)によると、一行は宿泊した山小屋を16日午前5時に出る予定だったが、「風は強くてビュービューの状態で、雨も降っていた」ため、いったん様子を見た。約30分後、ガイドの1人に「行きましょう」と促されて出発した。その後、トムラウシ山頂手前でパーティー後方にいた2人が倒れ、一行はその場から動けなくなった。その場に約1時間とどまり、戸田さんは「救助を要請しよう」と提案したが、体力の残っているメンバーで先に進むことになり、倒れた2人やガイド1人を含む数人を残して十数人で改めて出発した。だが、途中からついて行けなくなるメンバーが出始め、一行は次第に散り散りになったという。戸田さんも途中で脱落し、17日午前1時半頃に 1人でビバーク。約2時間後に再び下山し、ふもとの国民宿舎「東大雪荘」近くの林道で救助された。戸田さんは「途中でついていけなくなった。風がすごく、とても寒かった」と話していた。同じパーティーに参加し、17日午前6時頃に自力下山した女性は「風はかなり強かった。歩ける人だけ下りてきたが、途中で座り込む人がいた。私は途中から2人で行動したが、もう1人が歩けなくなり、午前4時頃から1人で山を下りた」と疲れ切った表情で語った。別のパーティーのメンバーで、同じ山小屋に宿泊した静岡県函南(かんなみ)町の男性(66)は16日早朝、遭難したパーティーから5分ほど遅れて山小屋を出発した。「横殴りの雨が降り、突風にあおられて倒れた仲間もいた。遭難したパーティーはとてもペースが遅く、バラバラになった人たち全員を追い越してしまったが、『この人たちは大丈夫だろうか』と心配していた」と話す。この男性と一緒に下山した静岡県沼津市の女性(69)は、「遭難したパーティーには、風で飛ばされて転倒した人もいて、『大丈夫か』と思った。自分たちも強風で岩にしがみつくほどだった」と劣悪な天候を振り返った。道警によると、遭難の一報が入ったのは、登山ツアーを企画した東京都千代田区の旅行会社。遭難した18人のパーティーのうち3人が、携帯電話の電波が通じる5合目まで下山して通報した。携帯電話のメールでは、「4人の具合が悪い。かなり危ない」とガイドが伝えてきたという。 2009年7月17日14時56分 読売新聞 一言=二日間もともに行動していながらクライアントの力を読みきれなかった。タイトな日程で突っ込んで事故を起こすのがツアー登山タイプの遭難パターンだけど、その通りになった。小屋前ですでにビュービューだったんだね。30分出発を遅らせて何を根拠にどういう判断をしたんだろう。他人の計画に乗った人と自分で計画した人の意識の差は非常に大きい。もちろんパーティー内の体力の差も大きい。その差に引きずられて亡くなった人もいるのではないだろうか。ツアー登山の怖さがそこにある。

  • 大雪山系10人死亡、下山組も散り散りに
    北海道・大雪山系のトムラウシ山(2141メートル)で、東京都内の旅行会社が企画した縦走ツアー客ら計19人が遭難、同山系で計10人が死亡した事故で17日、下山当時の悲惨な様子が明らかになった。18人で出発したパーティーは、山頂手前でビバークした4人が死亡。山頂を迂回(うかい)後に動けなくなった女性3人が死亡しているのが見つかった。結局、自力で登山口まで下りることができたのは、5人だけだった。道警によると、18人のパーティーは16日午前5時30分頃に宿泊先のヒサゴ沼避難小屋をスタート。強風がやむのを待っていたが、ガイドの判断で予定の30分遅れで出発したという。しかし、強風に加え、横殴りの雨が降りしきる中、体温を奪われて歩みが遅くなる人が続出。出発から約5時間後の午前11時前には、女性が低体温症になり、さらに1時間後には、女性1人が意識不明となった。参加者の中から、救助要請を求める声も上がったが、ガイドは歩けなくなった人のビバークを決断。ガイド2人と男女5人が、「北沼」付近にテントを張り、ガイドを含む残る11人は、そのままトムラウシ山頂を迂回して下山するルートを選んだとみられるという。しかし、捜索では、山頂からトムラウシ温泉へ下る登山道の分岐点で男性1人が動けなくなっていたほか、さらに約2キロ先の「前トム平」付近で、女性4人が動けなくなっていたのが見つかった。残る6人はさらに下山を続け、午後4時前には5合目付近までたどり着いたが、この頃にはガイドを含む3人が衰弱していたという。ガイドが携帯電話で道警に通報したのはこの頃で、体力の消耗が激しかった一行は最後は
    散り散りになったとみられる。午後4時30分頃、ビバーク先からガイドが携帯電話メールで「7人下山できない」と救助要請。さらに約30分後に「4人ぐらいダメかもしれない」と伝えた。日没後の午後8時過ぎには、道警がガイドの携帯電話と通話、容体を確認するため、定時連絡を入れるように指示したが、約3時間後の午後11時18分、電話に応答しなくなったという。救急車などが待機していた登山口に、最初の下山者が姿をみせたのは午後11時30分頃。日付が変わり、午前1時にはさらに2人。夜が明けた同4時45分、5人目が自力で下山した時には、すでに最初の犠牲者がヘリで収容されていた。また、18人とは別に入山していた男性は「南沼」付近で死亡しているのが見つかった。仲間とはぐれ、1人で下山したという女性は「途中で座り込む人もいた。途中から2人で行動していたが、相手が歩けなくなった」と振り返った。7/17読売 本当に悲惨。

 

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